園芸・渓流釣り・温泉

帰路「欅平駅」を目指す



早朝、阿曽原温泉を出発した。今回の釣行は「東谷」のイワナを確認するのが
目的だったが残念ながら達成できなかった。またの機会ということである。

やはり頼れるのは自分独りだけ、「来年は独りでアタックしてみよう」と道みち考えた。
この時は単独でもなんとかなりそうな気がしていた。

山歩きは、往路よりも帰路を注意するように言われている。ザックの中身は僅かな
食料が減っただけで背負う重量は殆ど変らない。むしろ、疲れとイワナを確認でき
なかった事で気分的に余計重く感じていた。

だが不思議なもので、一度通った道は未知の道よりも思ったよりも苦にならない。
全体に大きな下り道になっているからかも知れない。


折尾谷の小さな危険なトンネルを通過し、阿曽原温泉と欅平の区間の5分の4
ぐらいまで黙々と歩いた。あと少しで「欅平駅」である。

その時、思いもよらない事態になった。

身体の調子が悪くなったのである。最近はやりの熱中症のような症状でフラフラ
して歩けなくなってしまった。

「ここで休んで行く、悪いけど、あと少しだから先に行って駅で待っててくれ、少し
休めば大丈夫だから」とKちゃんを促した。



雪のデブリ

雪が崩落して川に落ちているところも何個所か有った。真夏でも雪が残り、
直射日光の温度と何かの衝撃で崩れたのだろう。それでも想像するに、朝晩の
冷え込みは想像以上に厳しいに違いない。



私は彼の後ろ姿を見ながら木陰に腰を降ろして休んだ。そしていろいろと考えた。
「水分は充分補給していたのに何でだろう?」

私は汗かきの方である。良く言えば新陳代謝が活発で、飲んだ水分はたちまち
汗になってしまう。かといって飲まない訳には行かないから度々飲むが、それが疲労
を倍加させていたようである。

「そうか!」私は気が付いた。塩分が汗と一緒に出てしまった為かもしれない。
ザックに塩分、塩分、塩分。 「そうだ、インスタント味噌汁の味噌だ。」
急いで袋に入った練り状の味噌を探し当てて絞り出して舐めた。

 話は余談だが、以前に「ゴロ」という犬を飼っていたことがある。犬の名前など
どうでもいいが、はじめは「クマ」と名付けようと思っていた。シェパートと柴犬の雑種で、
生まれて一か月位のコロコロと太った子犬を知人から貰ってきた。

足が太くガッシリしていて色は黒茶色、直感で「熊」を連想した。結局、犬だから
「クマ」は止めにして見掛けから「コロ」と名付けようとしたが、どう見ても野性的で
ゴツイ感じだったので「ゴロ」という名前にした。

その「ゴロ」が、成犬になっていたが、ある真夏の暑い日に今でいう熱中症になった。
グッタリ横になり息も絶え絶えになってしまったのである。

夢中だったがバケツで二杯水をぶっかけバターを口になすり込んだ。身体を冷やす事と
塩分補給を咄嗟に考えてのことだったが、運良く「ゴロ」は元に戻って元気になった。

その時の事を思い出して自分に当てはめてみたのであった。

なんと、しばらくして(5分ぐらい)気分が元に戻った。塩分不足がフラツキの原因
だったらしい。「さあ!それでは」と急いでKちゃんを追った。余計なロスタイムだが
15分位の遅れであった。

彼は駅で待っていてくれた。駅は人でごった返していたが、それほど待たないでトロッコ
列車に乗車できた。

東谷のイワナは残念ながら確認できなかったが、天候は良く、「未知の渓流の探索」
は、ここまで何とか無事に到着できて一応、現地を確認できたし楽しい釣行だったと
言えよう。

この時も、内心密かに目論んでいた「何としても東谷の2連の滝を越えてみよう。
今度は独りで!」という思いは、ますます増幅していた。要するに、

今回の「東谷釣行」は、最初で最後ではなく結果的に出発点だったのである。



 











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