園芸・渓流釣り・温泉

子熊が逃げた!「東谷単独釣行2年目」





雪渓の道 1

この雪渓の上を歩いた。中央の前方の山際に丸太が一本見えるが
雪渓の向こう側から梯子10m位を登り、その丸太の辺りに出て、
雪渓を手前に歩いて来たのである。



 



途中、沢の水を飲みながら歩き続けた。距離としては黒四ダムから東谷までの
区間の三分の一ぐらいだ。

位置としては、右岸の内蔵助谷を経て左岸新越沢の先の黒部別山谷の手前
である。さらに、ここから白竜峡を通り昨年行った十字峡まで、あと2キロ程だった。

荷が重い。ここまで休み休み歩いてきた。 水平道とは言うが、小さなアップダウン
が続く。炎天下で暑く汗ビッショリ、相当体力を消耗してしまった。

雪渓に作られている梯子を用心しながら攀じ登り、雪渓の上を歩く。大きな雪渓
の端に作られている梯子の降り口を見定めて、また、梯子を伝い降りる。何個所か、
そんな場所があった。





雪渓の道 2

雪渓を歩いて左手から右の梯子を伝い、手前の水平道に出る。
雪渓の上だからハッキリした道は無い。写真では判りづらいが、
記憶で書いているので、もしかすると逆の道筋だったかもしれない。



 



梯子を登り雪渓に出て、辺りを見回して降り口を探す。方向と勘で水平道の有り
場所を見つける。「水平道をこう歩いて来たんだから道の流れとして大体あの方角
だろう?」である。

登山の先行者は居ない。辺り前後に人でも居ればおおよその見当も付くだろうが、
自分独りで探さなければならない。

なんとか降り口を見つけることができた。道無き道を行くのは本当に疲れる。

水平道の手頃な所で休むことにした。左手は林、右手は数10メートル下に黒部川、
ところどころ雪に覆われて、雪の下をトンネル状になって流れていた。

突然!林の中を子熊が逃げて行った。50センチ程の熊だった。以前から渓流釣り
をやっているが、こんな近くで熊を見たことはない。人の話だが、「子熊の傍には親熊
が居るから危険」だそうだ。

人が歩く登山道で不意に熊と遭遇することは考えられない。熊も人間を一番警戒
している筈である。だから、熊は人間より早く気付いて距離を置くと思う。


何事も無かったから、こんな呑気な事を言っていられるが、もし、親熊に出会ったら
只では済まないし、その時はあきらめるしか仕方ない。

唐辛子は持っていないし、手頃な丸太棒の一本でも有れば最大限抵抗してみる
が、細い釣竿では太刀打ちできない。聞くところによると、熊は動きは遅いように思
えるが実際、敵に立ち向かうときは犬のように敏捷な動きをするそうだ。

熊の眼を睨みつけて運に任せるのが精一杯の対処法?らしい。四つに組んで足払
いは有効のように思えるが、その余裕はなさそうである。四つに組む前に鋭いフックを
食らって顔が何処かに飛んでいるに違いない。


「十字峡まで行ければ、その向こうは昨年歩いた道だから何とかなるだろう。」そして、
目指す「東谷」に単独で入渓できる。あの2連の滝を越えて待望の「東谷」のイワナ
を確かめることができるのだ。

「がんばれ!」自分を叱咤激励しながら黙々と歩いた。



 















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